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こんなもんつくったでえ 1st その16

その16 1本の差で衝撃吸収が違う5本フォーク。

5本フォーク 1964年

フォークが5本もついたリフトというのは、ちょっと珍しいかもしれない。いまでも4本フォークはよく見かけるのだが。これも1964年に製作したものだが、思えばこの頃は、変り種アタッチメントの製作依頼がよく飛び込んできたものである。

5本フォーク 1964年

確か、コカコーラボトリングに納品したものだったと思う。フォークを5本にしたメリットは、パレットがたわまないようにするためだ。多分、ガラス瓶などをパレットに載せると重量が結構なものになる。加えて、ガラス瓶はちょっとした衝撃でも割れてしまう。いまのように缶飲料がまだまだ普及していなかった頃だ。フォークを5本にすることでパレットの安定性を向上させ、より多くの物品を衝撃少なく移動させることができる。少しでも作業効率を高めるために、こういったフォークを特別に開発したのだろう。

5本フォーク 1964年

従って、あまり高く持ち上げたりすることはなかっただろう。5本のフォークは、間隔を狭くしたり広くしたりすることはできた。しかし、手作業で位置は調節しなければならない、といったところがいかにも古めかしい。ま、いったん設置すればほとんど間隔を調整するということはなかっだろうけど。

これもまた武骨ではあるが、フォークリフトがフルに活用され、同時、いろいろなアタッチメントが考案された時代の名残である。