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トップ > アズワークワールド > こんなもんつくったでえ > 1st その12
左右に伸び縮みするドラムアームが特徴の3段高マスト。アームを取りはずせば、スタンダードフォークリフトとしても使える。
アームはドラムを挟んで持ち上げ、移動させるためのものだが、ふつうにドラムを挟み上げるだけなら、これほどストロークを広くする必要はない。納品先が武田薬品だったので、おそらくさまざまな薬品の入った容器を移動させるときに安全に作業できるようにこれだけのストロークを必要としたのだろう。ストロークをいっぱいに広げれば、間に作業員ふたりが十分に入り込んで作業が可能である。このタイプのアタッチメントはいまでも標準的に製作されているが、これほど幅広いものを依頼された記憶は少ない。
掴んだドラムが滑らないように、掴み部分の緩衝素材やその摩擦性能、持ち上げるときの油圧など、強すぎても弱すぎても、安全確実に運ぶことができない。加えて、これだけのストロークを操作するためには、アームの左右の伸縮速度バランスが取れていないと、ドラムを掴んだときの重心がずれてしまう。これを油圧によってコントロールするわけだが、いまと違って当時は油圧を調整するバルブも精度が低く、何度も調整を重ねてようやく滑らかな動きを得ることができた。いまの技術とパーツを使えばなんということのないアタッチメントではあるが、非常に懐かしい一品である。
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