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こんなもんつくったでえ 1st その11

その11 重いアトラーをマストの先まで持ち上げて製作したクレイドルフォーク。

クレイドルフォーク 1965年

クレイドルフォーク 1965年

映画好きの方なら、『プレデター』という映画を覚えているだろう。フォークリフトの前に突き出た2本のテーパー。あの映画に登場する、未来からきたという怪物・プレデターが仮面を脱いだときに見せる口元に似ていないだろうか。このテーパーを段違いに動かして作業をする。例えば、樽を運んだあと、転がすというような。これは中央紙器という会社に納品したものだから、恐らく、新聞などの印刷用のペーパーロールを運ぶためのものだったのだろう。


クレイドルフォーク 1965年

いまでこそアタッチメントの取り付けは、すべて工場でパーツが生産され、現場では組み立てるだけの作業だが、当時はすべて現場でその機種に合わせてパーツを取り付けていくというのがふつうだった。このときもマストの上に穴を開けるため、マストのてっぺんにマグネット式ドリル・アトラーを持ち上げて固定し、作業しなければならなかった。従って、開ける穴の位置はその機種ごとに違った。ほんとうに「手づくり」の生産である。修理部品の互換性など考えることもしなかったし、また、修理が必要になったとしても、一品一品、その場での対応が求められた。これが、逆に「モノをつくっている」という手応えがあって、面白くもあった。

それにしてもマストの上まで、よくもまああの重いアトラーを持ち上げたものである。