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トップ > アズワークワールド > こんなもんつくったでえ > 1st その6
日本にフォークリフトが登場したとき、すぐには需要が大きく伸びることはなかった。もっぱら米軍基地で荷役作業に使用される程度であった。その後、「フォークリフトって意外と便利じゃないか」という声が立ち始め、基地以外でも活用するところが増えてきたのである。
このリーチロードグラブも、昭和40年代前半、フォークリフトの機能性が認められ、国内のさまざまな企業の荷役作業で活用され始めた頃に製作したものだ。アサヒビールからの「こんなものができないか」というオーダーに、当社が応えたものだ。納品したのは吹田工場だった。フォークリフトにこのリーチロードグラブを取り付け、ビールの箱詰めをパレットに積み上げるときに使われた。
アームはマジックハンドのように伸び縮みする。その先につけたハンドでビールケースをつかみ、そのまま1.2mまでアームが伸びる。むずかしかったのはバランスウエイトである。あまり重いものをつかんだままアームを伸ばすと、フォークリフトそのものが倒れてしまいかねない。かといって、アームが伸びないと奥のほうへ積み上げていくことができない。試行錯誤を重ねた結果、1.2mまでなら安全確実に伸ばすことが可能となった。
このアタッチメントを開発したことでビール工場の荷役作業は、ずいぶん軽減されたようだ。いまではさらに機械化・システム化が進み、もっとハイテク化された機械やシステムが実現しているが、当時としてはアイデアあふれたフォークリフトの活用法であった。この他、当社ではちょっと変わったさまざまなアタッチメントを、技術とアイデアで開発している。
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